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③ 2012年度 総括

 おかげさまで2012年を無事に過ごし、2013年を迎えることができました。
 関係者各位、お世話になった方々、島の住民の方々にはたいへんお世話になりました。そして来島してくださったお客様には感謝の気持ちでいっぱいです。この場をかりてお礼申し上げます。
 2012年7月にオープンし、夏のシーズン時期と秋のイベントシーズンを過ごしたわけですが、まだまだ反省点も多い我がバジャウトリップです。本来なら年が開ける前にやるべきなのかもしれませんが、2012年のツアーを色々と振り返ってみようと思います。

 まず、7月1日オープン。いやー、正直もっと早い時期に設定すればよかったなと思っています。しかしホームページも結局オープン間際で完成し、なんだか早め早めに予定を組んだつもりでしたが、やっぱりギリギリになってしまいました…。これは僕のダメなところです。
 最初のツアーはTさんとGさんの二人のキャンプツアーでした。とにかく漕ぎたいという要望を受けて白浜から網取まで漕いでまわり、外離島も外周をまわって帰港するという物でしたが、カーチベー(夏至南風)が心配だったものの、ちょうどいい風と晴天に恵まれて最高のキャンプでした。
 7月はそんなわけでキャンプ三昧。ひたすらキャンプツアーをこなしていました。
 バジャウトリップではなるべく西表島の自然を体感してもらいたいと思っていますし、ガイドの特技が一番活かせるのもキャンプツアーだと思っていますので、これは結果オーライです。


 しかし8月のオンシーズンは苦しかったなー。お客様、激減。
 航空運賃がシーズンとなって高騰し、ファミリー層が多く来島する時期です。こういう時にはキャンプツアーなどの長期滞在まったりツアーよりも、短い時間で色んなことをやりたいお客様が増えるので、そういうツアーに当社としては対応が急がれる時期です。今年はちょっと出遅れました。反省です。幸い(?)今年は台風が多くてどちらにせよツアーができるかどうか微妙な天気が多かったので他のショップ様と比べて当店としてはそれほどのダメージはなくて助かりました…。

 9月はもう完全に開き直って、プライベートな時間を作るようにしました。崎山湾に友人といった4泊5日の旅はフィールド調査という意味では大成功でしたし、僕自身大いに西表島のポテンシャルを再確認したものでした。後半はしっかり働きましたが、やはりキャンプが台風によって不安定な天候の中やるのを躊躇してデイツアーを多く行っていたのが印象的です。
 自然相手の遊びですから、臨機応変に対応していく。これが当社を作ってから一番に考えていたやり方なので、それが実践できたことは手ごたえを感じました。お客様からも「楽しかった」「また来ます」などの激励の言葉ももらい、方向性に間違いはないだろうと確信しています。

 10月は予想に反して一番忙しかったです。時期的に僕がやろうとしているツアーに適している時期ということもありますが、色々なことが重なった時期でした。
 一番のイベントはフェザークラフトユーザー対象のツアーができたことです。天候があまり良いという状況ではなかったのですが、ハード面でもソフト面でもフレキシブルに対応できるフェザークラフトという舟と、それを使用しているお客様のおかげで、無事にツアーをすることができました。これからもっと大胆なツアーをやる上では良い布石ができたと思っています。
 なによりこのツアー中にちょうど八重山に来ていたグランストリームの大瀬氏や、社長・兼デザイナーのダグラス・シンプソン氏達と合流できたのは幸運でした。
 フェザーツアーの後もフェザークラフトユーザーが来たりしてキャンプツアーやトレッキングなど多くのツアーに恵まれました。


 今年一年は実際に経営も含めてガイド業の現実をみせつけられた感は否めませんし、それと同じくらい多くの人の恩義を受けた、そして多くの応援をもらっていることに深く感謝した一年でした。ある意味、人の助けが得られなくなる本当の本番が今年2013年にあると思っています。
 近年、日本経済をはじめ日本政府の進む方向性の不安定さ、原子力発電の問題、中国との尖閣諸島の問題など、多くの問題が浮上してその影響が西表島への観光にどう影響を与えるのかと不安になることも正直、あります。
 しかし、当社としてはそのような大きな流れの中でゆっくりと流れることはあっても、けして自分のやるべきことにぶれを感じさせない方針を固めるのが先決だと思っています。
西表島の自然を通して、自分たちの生活に足りないこと、多いこと、無駄なこと、必要なもの。そういうものを感じ取って発見してもらえるツアーができたらいいと思っています。
 まぁ、そんな堅苦しいガイドの思惑とは関係なく、まずは来島してくださって楽しんでもらえれば、ツアーガイド冥利に尽きると思っています。遠いところにある島です。皆さんの生活からすれば非現実的な空間を提供できる島です。せっかく高いお金を出して来てくださるお客様たちに、満足いく結果と、それ以上の感動、発見を持って帰っていただきたいと思います。
 今年もよろしくお願いいたします。


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